丸与デザインテックの体制と理念

デザインコンセプトの打ち合わせから提案型の設計まで、皆さまのご要望に応じてお手伝いします。全国で多くの会場で多種多様なイベントを施工していますので、現場環境を把握した経験をもとに、様々なご要望にお応えします。

丸与デザインテックは、1990年にスウェーデンHAKI社より日本総代理店としてシステムモジュールHAKIを輸入し、イベントステージ業界へ営業を開始しました。

仮設を必要とする様々なご利用シーンで、丸与デザインテックはお客さまのご要望を現実に、形にしてまいりました。

また、全国規模で多種多様なイベントを経験し、数多くの会場を経験していますので、会場について把握した状態でのご提案が可能です。

部材を知り尽くした経験を元に、詳細な施工図面はもちろん、パーツリスト・機材総重量など算出致します。ご要望により、3Dパースによるプレゼンテーションを行っております。

こうした部材をただ利用するだけではない「様々な経験」と「ノウハウ」で、「デザインコンセプト」から「構造設計のご提案」といったコンサルティングから「安全とサービス」を提供し、「感動を提供」してまいります。


大型野外ステージ施工にみる丸与デザインテックの想い

ステージに込められたアーティストの世界観と私たちの想い

ライブのステージには、アーティストの夢や音楽の世界観が表現されています。
私たちの仕事は、こうしたアーティストの世界観をカタチにすることだと思っています。
私たちはこの仕事に高い誇りとプロ意識をもち、20年以上にわたり、国内外のエンターテインメントを文字通り舞台裏から支えてきました。

そのステージづくりにおいて、私たちが最も大切にしていること、それは「安全」です。施工力、表現力、コストなど、私たちに求められることは多々ありますが、どんな要求も「安全」より優先して実行することはありません。安全にライブが終わり、大きな感動を胸に観客が帰ること。そのゴールに向けて、地道な格闘の日々がスタートします。

安全なステージづくりの製作過程

私たちのステージづくりはまず、仮設部材の選定からはじまります。大型ステージでは使用要件を満たした足場部材か梁柱で構築します。設計に安全面でのムリや見落としはないかを検証・解析し、単体部材の強度検査、非破壊検査を行い、そのうえで本番さながらの仮組までして、さらに安全性を確認します。

骨格構造のほかにトラス、モーター、平台床システム、油圧装置、ワイヤーリング装置、ムービング装置など、ステージにはさまざまな装飾機材や演出装置があり、観客の感動をつくり出します。こうした機材も安全を最優先に考慮して設備しなければなりません。

そのうえで、アーティストやデザイナーが描いたイメージやアイデア、世界観を崩さずにステージをつくるのです。そために私たちは、以下のことを常に点検、検証しながら作業を進行します。

  • 安全の担保=設営撤去時・本番時・有事の際・火気使用時・花火使用時など
  • 強度の確保=耐震強度・風圧強度・毎回の設営撤去の手順で作用する強度など
  • 全国各会場の駆体条件=高さ・広さ・床荷重・吊りもの荷重・搬入条件など
  • 車両の積載条件を考慮した荷造り
  • 車両の積載条件を考慮し満たしている事。
  • スケジュールや予算内にすべてを収めること(困難であれば早めに代替の立案)

ステージづくりに潜むリスク

大勢のスタッフが同時作業でつくるステージは、工程管理に従い、的確な準備のもとに進行することが不可欠です。そのために安全作業の声掛けや作業場の区分け、上下作業の禁止など、安全上の約束を厳守することが、人為的リスクを減らし、作業のクオリティを向上させます。

また、大型の野外ステージでは、下記のような災害のリスクが潜伏しまするので、特に注意が必要です

  • 気象や地震のリスク=荒天時の風雨や雪・気温・雷、頻繁に起きる余震など
  • 人災のリスク=荒天時や炎天下での作業・技術不足・疲労や眠気など

たとえば高所に重量物をクレーンで吊り、取付ける危険作業は、構造物の強度に対する裏打ち、スタッフの精確な知識と経験がないとできません。気象条件や地震のリスクも加わり、それが安全を脅かす人災にも発展します。人為的リスクとしては、若年者の技術不足やスタッフの睡眠不足、高齢スタッフの健康管理、適所な配置の指示不足などがあげられます。

リスク回避ができなければ、ライブ中止の決断も

台風や雷による雨や風圧での倒壊や飛散防止のため、できる限りの危険回避を行わなければなりません。対応で大切なことは、短時間で強度の補強をすること、風雨をまともに受ける屋根シートや飾りなどをすみやかに排除することなどです。

場合によってはプランの修正や変更を行います。そして、気象リスクがあまりにも大きいとき、つまり観客とスタッフの安全が保証できない状況になったときには、ライブの開催を中止することもあります。その決断を最初にするのは、私たちです。

無事を成し遂げた安堵感

多くのリスクを排除して、ステージは無事に完成し、本番を迎えます。観客の笑顔を見るとき、私たちは大きな歓びと誇りを感じます。
しかし、大きな余韻とともに終演の幕が閉じると、すぐに撤去がはじまり、あれだけ大きなエネルギーを結集してつくられたステージも翌日には姿を消し、もとの何もない会場に戻ります。この仕事の儚さと、無事を成し遂げた安堵感、達成感が頭を巡ります。

私たちはこうした経験と実績を重ねながら、これからも心が通い合う空間をつくり、多くの観客に夢と感動を伝えていきたいと思っています。